04 June 2008

安馬デコ論



 安馬とデコ。力士とフットボールプレーヤーではあるがこの2人は共通点が多い。小柄な体格、負けん気強い闘志、巧妙な読みと技術、取り組み、プレーの見せ所の渋さ。だけどスターじゃないところがいい(そしてスターになってほしくない)。

 大相撲の安馬は小柄だが、その闘志と強靭なバネで先きの五月場所8日目、若ノ鵬をうっちゃった。195cm/162kgの巨漢を185cm/123kg(力士にしては小さいらしい)が豪快にぶん投げたのだ。生で見られなかったので、Youtubeで探して見つけた。最高だ。そして優勝争いしないところがいい。白鵬など大物から金星を挙げるが、必ずどこかで星を落とし勝ちは9つくらいで終わる。ここが安馬の醍醐味だ。

 FCバルセロナのデコは試合に出ると渋いところで活躍する陰のMVP。中盤なのでボールを散らし得点チャンスの演出をする。膠着した試合ではミドルシュートも決めてしまう。いぶし銀なのはゲームの流れを読み、ボールを持った相手を「いい」位置(フリーキックでゴールに直結しない位置)で潰すこと。そして、ボールを持つと「いい」位置で相手のファールを誘う。正に黒子。泥被り、素敵だ。

 2人の共通点はそのプレースタイルだけでなく、その風貌にある。具体的に言えば眉毛だ。「剛眉」とでも呼ぼうか。貼付けたような眉。不動眉。モンゴル、ブラジル出身、この2人のモンゴロイドの血はきっと近い先祖で繋がっているのだろう。

 彼らのスタイルには見習う部分が多い。基本を大事にし、己を理解し、状況に応じ緩急をつけ、そこでできる最大の仕事をする。2人の共通言語、それは「侘び寂び」だ(ああ、日本って素晴らしい)。無論、個人的にも勝負が懸かった日に強めの眉の手入れは欠かせなくなりそうだ。

03 June 2008

雨雨雨、晴

6/1は雨続きの後の久々の晴れとの予報だったので、6時過ぎに起きてポストに郵便を投函した脚で公園に向った。
 ガキの頃毎日のように遊んでいた「ホームグラウンド」は冬以来だったが、連日の雨を存分に吸い込んだ木々はキャンバスから溢れんばかりに緑を広げていた。明け方まで降っていた雨の滴を抱いて、朝日に顔を向け戯れていた。アスファルトを歩きプラスチックに囲まれて生活している僕は、そんな光景を前にDNAに刻まれた遠い記憶が体の奥から湧き出るのを感じた。
 自然と足が進む。公園を取り巻く幾つかの桜は小さな実を惜しげもなく落とし、地を藍に染めていた。小鳥はカクテルパーティーのように枝の間を仲間と踊り狂っていた。過敏な神経だ。いつの間にか僕はラジオ体操第一に支配されていた。
 雨上がりの晴れた朝ほど壮快なものはない。次の晴れが楽しみだ。早起きしよう。ラジオ体操を見られないように。